借りたお金の使い道が結婚に関連するものに限られているローンをブライダルローンと言います。
結婚式や披露宴のための資金だけでなく、新婚旅行やドレスレンタル費用などにも使うことができます。
ブライダルローンには、式場が提携しているローン会社で組む方法や銀行でブライダルローンを組む方法、クレジット会社のブライダルローンを組む方法などがあります。
結婚式にかかる費用
結婚式と披露宴にかかる費用の平均は、352.7万円といわれ、300~350万円程度が多いといわれています。
新郎新婦の貯金額平均は二人合わせて300万円ほどといわれているため、結婚式以外に貯金を使おうと考えている場合は資金不足になってしまいます。
しかし、ご祝儀でほとんどを賄える場合もありますし、親の援助が受けられる場合もあるので、実質の費用は100万円程になることもあります。
それでも足りない分はブライダルローンを組むなどの方法をとる必要があります。
また、結婚式場に費用を払うタイミングは前払い、当日払い、後払いと大きく3パターンありますが、ほとんどが前払いとなっています。
前払いでは、当日のご祝儀を含める事ができないため、前もってお金を用意する必要があります。
費用の支払いは、現金だけでなくクレジットカードが利用出来る式場もあります。
ただし、クレジットカードの利用限度額は決められているので注意が必要です。
結婚式費用の準備方法
多くのカップルが貯金をベースに考えて結婚式費用を用意していますが、両親からの援助が大きい割合を占めている場合もあります。
援助費用の平均は183.9万円といわれていますが、衣装代や写真代を援助するなど、家庭によって様々です。
貯金にご祝儀、援助などを含めても足りない費用は、カードローンを含むブライダルローンやクレジットカードの増額で費用を準備することになります。
どういった方法で資金を準備するのが最適なのか、自分たちに合う方法を見極めることが大切です。
ブライダルローンはこんな人におすすめ
■妥協したくない人
貯金を使って結婚式を挙げようとしていたけれど、希望通りの式にするためには予算が足りない、貯金は結婚式のために使ってしまったけれど新婚旅行に行きたいという場合
■貯金を使いたくない人
新居や子どものために貯金を使うことが決まっている場合
■両親からの援助を受けられない、受けたくない人
自分達だけで費用を準備して、今までのお礼がしたい場合
ブライダルローン利用の流れ
インターネットや電話から仮審査の申込みをし、仮審査結果を待ちます。
審査結果は土日であっても最短即日で連絡してもらえるところもあります。
その後、必要書類を用意して本申込みをし、審査に通れば借入れをすることができます。
必要書類は運転免許証などの本人確認書類、源泉徴収票などの収入証明書、見積書などの資金使途確認書類となります。
銀行によっては健康保険証などの勤続年数が確認出来る書類や住民票謄本も必要な場合があります。
写しではなく原本が必要な場合もあるので、注意が必要です。
ブライダルローンを使うメリット
ブライダルローン商品は、一般的なカードローンよりも低い金利で借入れをすることができます。
また、結婚式前に事前に審査をしておき、必要な時に借入れができるというサービスがあるところもあり、ブライダルならではの資金事情に対応してもらえます。
ブライダルローンのデメリット
審査があり、誰もが必ず借りることができるというわけではありません。
仮審査が通っていても、本審査までに状況が変わっていると借入れができないということもあるので、注意が必要です。
ブライダルローン選びのポイント
金利
できる限り低金利で借りるのがポイントです。
カードローンと比べると下限金利~上限金利の幅は小さいので、どの金融機関を選ぶのかがポイントになります。
限度額
限度額いっぱいまで借入れをすることで下限金利が適用される可能性があります。
そのため、金利に幅がある場合は、借入れしたい額が限度額となっているところを選ぶのがポイントです。
申込み資格
申込みできる条件はどの金融機関もほぼ同じ条件ですが、年齢については少しずつ差があります。
高齢での利用の場合は年齢についてチェックするのがポイントです。
申込みのタイミング
事前予約制度を設けているところがあります。
事前に審査を行っておき、そこから3ヶ月以内であれば必要書類を提出することで借入れができるというものです。
審査に時間がかかることもあるため、焦らずに借入れできるようにするためにも、そのような制度を利用することがポイントです。
必要書類
どのブライダルローンも必要書類はほぼ同じですが、写しが必要なのか、原本が必要なのかが異なる場合があるので、確認することがポイントです。
保証人・担保
どの金融機関でも担保は不要です。
保証については、金融機関が指定する保証会社の保証を受ける必要があります。
使途
結婚式や披露宴だけでなく、レンタル衣装代や新婚旅行費用、ブライダルローンの借り換えなどに利用できます。
新婚旅行費用のみの利用の場合は、別商品であるトラベルローンの利用となることがあるため、注意が必要です。
返済方法・期限
返済方法は、自動振替と振込による返済が選べるところと、自動振替のみのところがあります。
返済期限は最長8年4ヶ月や10年など金融機関によって異なるため、よく確認する必要があります。
また、毎月決められた金額を返済する方法と、毎月にプラスしてボーナス時に増額した金額を返済する方法があります。
返済方法によって返済期間が変わってくるので、返済計画をたてる際に確認するのがポイントです。
ブライダルローンの審査
カードローンなど他の審査内容と変わりませんが、使途のチェックがある点がブライダルローンの特徴です。
使い道によっては融資自体を断られる事があるので、注意が必要です。
審査通過が厳しいパターンとは
- 既に他での借入れがあり、新たな借入れをした場合に返済が難しいと考えられる場合
- 収入に見合わない額を借入れしようとしている場合
- 現在の職場での勤務年数が短い場合
ブライダルローンvsカードローン どっちがいい?
ブライダルローン | カードローン | |
---|---|---|
金利 | 4.6%~8% | 3%~18% |
限度額 | 10万円~500万円 | 10万円~1000万円 |
審査スピード | 仮審査は即日審査も可能 | 即日審査も可能 |
融資スピード | 指定日に融資可能 | 即日融資も可能 |
支払方法 | 一括銀行振込で何回も借りられる | 銀行振込もしくはATMからの引き出し |
使用使途 | 結婚に関連する事のみ | 自由 |
必要書類 | ・本人確認書類 ・勤務年数確認書類 ・収入証明書類 ・資金使途金額確認書類 ・住民票謄本 | ・本人確認書類 ・収入証明書類 |
保証人・担保 | 不要 | 不要 |
申込み資格 | ・満20歳~60(65)歳 ・最終約定返済時満65(70)歳まで ・収入が安定している ・日本国内居住(営業地域居住) ・保証会社の保証を受けられる | ・満20歳以上 ・収入が安定している(配偶者の収入が安定している) ・保証会社の保証を受けられる |
メリット | ・ネットでの契約も可能 | ・無利息期間があるところもある ・Web完結申込みや自動契約機を利用出来る |
ブライダルにカードローンを選ぶメリット
- 資金使途が自由なので、結婚式や披露宴のためだけでなく、新居への引っ越し費用や家具家電購入にも使える
- Web完結申込みや自動契約機を利用し、すぐに借入れをすることができる
ウェディングのためのカードローン利用の注意点
金利は多くの利用者が上限金利の適用となるため、ブライダルローンで借入れするよりも高い金利で借入れをすることになります。
そのため、長期間の借入れとなる場合は利息の負担が大きくなるので、注意が必要です。
利息の負担を少なくするためには、直前に借入れをする必要があります。
審査に時間がかかった場合は結婚式場の費用支払日に間に合わないなどのケースが考えられるため、注意が必要です。
また、収入などにもよりますが、限度額が低く設定される事も多いです。
予想していた額よりも小さい額しか借りられなかった時に、不足分をどうするか考える必要があります。
ウェディング費用の悩みQ&A
Q.ブライダルローンの審査に落ちることってありますか?
A.あります。
収入に対して借入れしようとする額が多すぎたり、他での借入れが多すぎるなど、きちんと返済していけないのではないかと思われてしまうと、借入れができない可能性があります。
ホームページなどで借入れできるかどうかの簡易診断ができるところもあるので、利用してみるのがおすすめです。
Q.ブライダルローンの返済が不安です。いくらぐらいの返済ですか?
A.例えば300万円を返済期間5年、金利年6%で借入れした場合は、総額3,479,880円、月66,600円の返済となります。
上の例で金利7%で借入れをした場合は、総額3,564,180円、月々150,900円の返済となり、総額で比べると10万円近く差が出る事になります。
借りる額が同じでも、返済期間や金利で大きく差が出てくるので、事前にシミュレーションをして検討してから契約をすることが大切です。
Q.ブライダルローンを返済中に住宅ローンは組めますか?
A.ブライダルローンと住宅ローンを同名義で借入れする場合は、新たに借入れをする住宅ローンの審査が通らない可能性もでてきます。
しかし、収入や借入額によっても異なるため、実際のところは審査をしてみないとわかりません。
また、住宅ローン返済中に同じ金融機関でブライダルローンを組む場合は、金利を優遇してもらえるところもあります。
Q.子供の結婚費用の援助ができない…親がブライダルローンを借りられますか。
A.親がブライダルローンを借りることができる金融機関もあります。
しかし、借入れできる年齢と最終約定返済時の年齢は決められているため、注意が必要です。